障がい者の新卒採用というあたらしい扉

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有限会社 愛和ライト

発達 平野さん 【アスペルガー症候群】

活用した支援制度・機関

中部大学 キャリア支援センター 新卒応援ハローワーク

高い意識と経験で、自身を見つめる能力を獲得

平野さんにはこれまで、自身が「みんなとは違う」ことに対してコンプレックスがありました。それでも内向きになることなく、大学生活・アルバイト・就労セミナーといった、様々なチャンネルで「社会」との繋がりを持ち続けてきました。アルバイトでは「みんなのために、一生懸命働く」ことを常に意識してきたといい、今後も心がけていくと話しています。

就職活動で障がい者枠を受けることになったのを機に、自分の障がいと真剣に向き合うようになりました。そうして見つけた「自分」だけの特性に気付き、障がい名にとらわれず「人より得意なこと」「障がいをカバーする方法」を見つけていきました。「障がいを理解していくことで、障がいのある自分を受け入れ、自信を持つことができました」と平野さんは言います。


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自己の特性とその対処方法

仕事を続けていくために大切な「会社の業務」と「生活習慣」は切っても切れない関係にあります。どちらか一方が傾いてしまうと、もう一方にも影響が表れます。

これまでは二つを切り離して考えていた平野さんも、愛知県の就労支援セミナーに参加して両者を結び付けることができました。4月から新社会人になるにあたり、「今からストレスの解消と生活習慣の改善を意識している」と言います。楽しみのひとつは地図を見ること。プライベートの時間はインターネットで地図を見て過ごすことが多いといいます。また、「絵画や手芸もしてみたい」と、これからについて胸を膨らませます。趣味を充実させることが、仕事の頑張りにもつながってくれるでしょう。


就職活動に活きたキャリア支援センターでの得意・不得意の整理

就職活動で助かったのは、大学の求人サイトで障がい者雇用の検索が可能だったこと。キャリア支援センターでは、障がい者雇用について学んだり書類の添削を受けられただけでなく、必要な配慮や得意・不得意を整理して就職活動をサポートしてもらいました。また、新卒応援ハローワークでも、求人の探し方についての相談など、学生・若者に特化した様々な無料支援を受けながら、自分にあった職場を探しました。

アルバイトの経験から、平野さんは自分の特性には製造業が合っていると感じていました。しかし、希望勤務地には「文系」の「製造」の障がい者求人は少数。そんな中でも新卒応援ハローワークやキャリア支援センターと相談しながら、就職活動を進めていきました。応募したのは一般枠・障がい者枠あわせて計8社。その結果、希望の製造業の内定を獲得しました。そのポイントとして「障がいについて具体的に話したこと、やる気を伝えられたことが大きかった」と平野さんは話します。

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アルバイト経験が働くイメージを養う

将来の夢は、「何かあったら平野に聞け」と言われる社員になること。彼女はそんな自分の姿が想像できますが、本来、発達障がいには「想像することが苦手」という特性もあります。それでも平野さんが具体的な将来像をイメージできるのは、アルバイトで仕事の経験をしていたから。実際に行動・体験することが、仕事を具体的に考えるのに大いに役に立っています。「自分のやりたいことが見つかったのと同時に、仕事のイメージが沸きやすくなった」と彼女は言います。

障がいの特性で苦手なことも、体験してパターン化すれば克服できる可能性を示す一例です。同じ行動を繰り返すのは発達障がい者の得意な分野。障害者就労の新しい形になる事例かもしれません。


有限会社 愛和ライト

所在地 愛知県春日井市気噴町北1-20
従業員数 115人
事業内容 遊技機用部品の企画開発・製造