いくつもの支援機関と刻む小さなステップ

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株式会社 日本アグネス

鈴木さん(仮名) 【統合失調症】

活用した支援制度・機関

NPO法人メンタルネット豊川 ハローワーク豊川 就労継続支援B型 レインボーホーム
豊川市委託 就労相談員 愛知障害者職業センター 豊川支所

心も体も健康に保つのが、働き続けるポイント

統合失調症を持つ鈴木さんは、病院の厨房で食器や調理器具の洗い物を担当しています。勤務時間は、9時から13時30分まで。統合失調症の症状の1つに、疲れやすくなることが挙げられます。鈴木さんはこれまでの自身の経験から、働き続けるためには健康管理・生活リズムの安定が大切だと考えています。そのため、平日・休日問わず起床時間を同じにするなど、睡眠のリズムを一定に保ち、体調の維持に努めています。また、職場内で悩んだり困ったことが起きた場合は、ジョブコーチに相談してストレスと上手に付き合っていくことを意識しています。こうして体も心も常に良い状態を保つように心がけています。

将来はフルタイムの勤務を希望しています。しかし、急な生活リズムの変化は、病状の再発につながりかねません。今はまず、短時間勤務を続けることで自信を付けたいと言います。


ストレスへの対処を知る

柔和な笑顔が印象的な鈴木さんですが、これまでは自分を抑えてまで、相手に合わそうとする傾向がありました。特に会話の中での沈黙に不安を感じていました。そのことを相談できず一人で抱えてしまい、ストレスを溜め込んでしまうこともありました。そんな時に、愛知県の就労支援セミナーで学んだ「ストレスと疲労のアセスメント」「再発予防プログラム」が役に立ったといいます。

このカリキュラムでは、これまでを振り返り、ストレスを感じやすい「ストレス状況」や、ストレスを感じたときに生じる反応「ストレス反応」を整理することで、ストレスとの付き合い方を、グループで学びます。重要なのは、抱え込まずストレスが小さいうちに支援機関に相談すること。何事も早めの対処が大切です。

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多層の支援ネットワーク

~チームで障害者を支える~

鈴木さんは今回の就職まで2年以上、B型事業所を利用していました。当初は、週2日・短時間の施設内での作業でしたが、徐々に時間と日数を増やし、駅の清掃のなど施設外就労にも従事して確実に成長。B型事業所の支援者と一緒に、小さなステップをひとつひとつクリアすることで自信を付けていきました。

こうして徐々に一般就労への準備が整っていきました。愛知障害者職業センターで受けた職業評価では、就職活動に活かすため、得意なこと・苦手なことを整理しました。ハローワークからは、鈴木さんの特性や強みが考慮され、日本アグネスを紹介してもらいました。面接には支援者と共に挑戦。心強い味方がいることで、安心して話すことができました。

現在も、B型事業所を中心に就労支援員やハローワークが、相談などの職場定着に向けた支援を続けており、鈴木さんを支えています。

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再発を防止する

就労継続支援B型事業所レインボーホーム・施設長 杉丸さん

「就職後は生活リズムを崩しやすくなり、それが一番しんどかった。それに気付ければ病院に相談もできる」と鈴木さん。杉丸さんも働き続けるためのポイントに「一人だけで対処しないこと。相談できる人がすぐ近くにいること」を挙げています。支援機関とのネットワークを作っておくことは「調子を崩したときなどに、すぐに相談できる」という安心感を生み、それが再発防止に繋がるのではないかと話します。

また、支援ネットワークを作ることは企業の助けにもなります。支援機関からの情報やアドバイスを受けることができ、雇用環境の整備・必要な配慮を行えるようになっていきます。


株式会社 日本アグネス

所在地 愛知県豊川市小坂井町門並8番地2
従業員数 97人   うち障害者 4人
事業内容 病院の事務及び給食業務受託

医療用機械器具・医療用品の販売・リース

福祉用具の販売・レンタル